レンタカー事業は、新型コロナウイルスの影響による観光客の減少や外出制限の影響によって一時的に登録車両が減少した時期もありましたが、2022年以降は回復しており、今後も車両数の増加が期待されている状況です。
市場が拡大している理由としては、近年は観光先や出張先で使用する以外に、日常使いのニーズも発生しているといったように、利用シーンが多様化していることや、若年層世帯の自家用車保有率が低下し、「必要な時だけレンタカーを使用する」と考える人が増えたことなどが関係していると考えられています。
参照元:ニコニコレンタカー公式HP(https://www.rentas.co.jp/franchise/column/column_post_04/)
レンタカー事業はスモールスタートしやすく、スタッフ1人・車両1台でも開業することが可能です。しかし、開業するためには諸々の準備が必要なほか、開業のための許可も取得しなくてはいけません。
ここでは、レンタカー事業を開業するまでの流れや許可申請などについて解説します。開業を検討中の方はお役立てください。
レンタカー事業を始める際は、まず事務所の場所と車両を保管する駐車場を決めておきましょう。事務所の場所や面積などのルールは決まっていないため、自宅を事務所代わりにしても問題ありません。ただし、駐車場は車庫証明の取得が必要ですので、事務所から近い場所に確保しておきましょう。
事務所と駐車場が近ければ、事務所で受付後、すぐに車両を提供できるようになります。顧客の利便性が高まりますので、なるべく距離は近いほうがよいでしょう。
事務所と駐車場の場所を決めたら、貸し出す車両を調達するか、調達の目処を付けておきましょう。実際に車両を所有していなくても、レンタカー事業の許可を申請することは可能です。車両の目処が付いていれば問題ありませんので、先に申請してから車両を購入するのもよいでしょう。
車両の調達に目処が付いたら、加入する自動車保険も選んでおきましょう。レンタカー事業を始めるためには、以下の条件を満たす自動車保険への加入が必要です。
これらの条件を満たす自動車保険への加入が求められます。ただし、上記はあくまでも最低条件ですので、対人・対物は無制限にしたほうがよいでしょう。なお、レンタカー事業の許可申請前に保険へ加入する必要はありません。
参照元:内閣府 沖縄総合事務局公式HP(https://www.ogb.go.jp/-/media/Files/OGB/Unyu/kakushu/rikuun/rent/toriatsukai-kijun_220603.pdf)
保険の目処も立ったら、レンタカー事業の許可申請を行いましょう。申請先は各都道府県にある運輸支局で、以下の書類が必要です。
自家用自動車有償貸渡許可申請書は、各都道府県の運輸支局の窓口やウェブサイトで取得できます。他の書類は様式が決まっていませんが、様式例を運輸支局のウェブサイトで確認できる場合もあります。登記簿謄本は都道府県の法務局、住民票は市区町村役場で取得可能です。
申請書類の中でも重要なのが「宣誓書」。これは、申請者が「欠格事由」に該当していないことを約束する書類です。法人の場合は、役員全員がこの条件を満たしている必要があります。もし役員の中に該当者が一人でもいると、許可が下りないため注意しましょう。
これらの書類を用意したら、運輸支局の窓口に全て提出しましょう。申請後は審査が行われ、審査に合格するとレンタカー事業者証明書と許可証が交付されます。審査には一定の時間がかかりますので、余裕を持った提出をおすすめします。
レンタカー事業では、車両台数や車種に応じて整備管理者の選任が必要になります。具体的には以下の通りです。
整備管理者には、1~3級整備士の資格、または同種車両の整備経験2年以上+研修修了が求められます。
また、中古車をレンタカーとして使用する場合は、古物商の許可が必要です。警察署を通じて都道府県公安委員会に申請します。
無事レンタカー事業の許可を取れたら、車両のナンバー登録を行いましょう。すでに車両がある場合、運輸支局の窓口でナンバーの登録・変更が可能です。まだ車両を購入していない場合は販売店で契約し、ナンバー登録できるようにしておきましょう。
レンタカーとしてナンバーを登録する際は、以下の書類が必要です。
手数料納付書や自動車税・自動車取得税申告書は運輸支局の窓口で入手できます。車庫証明は管轄の警察署で取得できますが、足を運ぶ時間がない時は販売店に相談してみるのもよいでしょう。
手続きが済むと「わ」ナンバーが発行され、同時に事業用自動車等連絡書も交付されます。
車両のナンバー登録が完了したら自動車保険に加入しましょう。自動車保険への加入方法は、個人で加入する場合と同じです。保険会社に連絡し、事業開始までに加入手続きを行いましょう。
もし金融機関の融資や自治体の補助金を利用したい場合、開業前に手続きしておきましょう。融資や補助金を利用するためには、先にレンタカー事業の許可を取得しておく必要があります。許可を取る前に融資を受けたり補助金をもらったりすることはできませんので、タイミングに注意しておきましょう。
開業資金の調達には、日本政策金融公庫の「新創業融資制度」が有力です。無担保・無保証人で最大7200万円(運転資金4800万円含む)の融資を受けられます。
また、各自治体が実施する創業支援補助金や利子補給制度も活用可能です。内容は地域によって異なるため、お住まいの自治体に確認してみましょう。
レンタカー事業を始めるにあたっては、様々な費用が必要になります。開業資金として必要なものと金額の目安は下記の通りとなっています(下記の金額は目安であり、状況や条件などによって変動します)。
上記のほか、事務所にレンタカーを停めておくだけの十分なスペースがない場合には駐車場代も必要となります。また、従業員を雇う場合には当然人件費なども発生します。
運輸支局から許可を取得し、ナンバー登録と保険加入を済ませたら、レンタカー事業を開業できます。広告を打って集客し、コツコツと事業に取り組んでいきましょう。
レンタカー事業では、利用記録を示す「貸渡証」と「貸渡簿」の2年間の保管が義務付けられています。これらは事故時や監査時に事業の適正性を証明する資料として機能します。
さらに、毎年度4月~5月末までに「貸渡実績報告書」「事務所別車両数一覧表」の提出が必要です。適切な記録管理は、事業継続と信頼構築において非常に重要です。
開業する際は個人事業主と法人のどちらでも問題ありません。個人事業主として事業を始める方が開業フローはシンプルですが、「途中で個人から法人に変更する」ことができません。後から「法人化しておけばよかった」と後悔しないためにも、法人化を視野に入れている場合には初めから法人化しておく、ということが重要です。
レンタカー業は「自動車を貸し出す事業」であり、運転手付きでの提供は旅客運送事業に該当します。国の許可なくこれを行うと、白タク行為として厳しく処罰される可能性があります。
また、「運転手を紹介してほしい」といった依頼に応じることもNGです。運転の斡旋や代行も禁止行為となりますので、事業者は厳密な線引きと遵守が求められます。
レンタカー事業を始めるのであれば、フランチャイズへの加盟もおすすめです。レンタカー事業は個人でも開業できますが、車両の調達や許可申請、ナンバー登録など必要な準備・手続きが多数あります。フランチャイズに加盟すれば、本部のサポートを受けながら準備を進められます。またノウハウも提供してもらえますので、リスクを抑えて開業可能です。
本サイトではレンタカーフランチャイズ加盟を検討中の企業向けに、自社の強みを武器に成果を倍増できるフランチャイズをご紹介。次の一手を確実にする戦略的パートナーに相応しい3社をまとめて掲載していますので、ぜひ参考にしてください。
レンタカー事業を始める際に、フランチャイズに加盟する場合のメリットとしては、そのブランド名で集客を行えるため、一から自分で行うよりも集客が期待できるという点が挙げられます。集客を行う手法やノウハウなどに加えて、予約システムなどもフランチャイズ本部で用意していることが多く、加盟によってそれらを利用できるようになるのもこれからビジネスを始めるにあたって心強いといえます。
また、レンタカー事業を運営するために必要な研修が提供されている、事業許可の取得支援などが用意されていることもありますし、事務所の立地・利用する車両についても支援が受けられます。
ただし、フランチャイズに加盟する場合には加盟金や研修費などを支払う必要がありますので初期投資が大きくなる点がデメリットといえます。

※2025年8月1日公式HP確認時点
※2025年8月1日公式HP確認時点
